政経学部NEWS
新任教員の紹介:鈴木山海助教
2023.04.13(木)
NEWS
Q1:先生はどのような大学生活を送っていましたか。
学部や大学院ではともに、大学の研究室や図書館で多くの時間を過ごしていました。勉強や研究を行うには、大学が最適な場所であったことも確かですが、なにより、友人や先輩、そして先生方といつでも交流できたことが、大学生活の支えになりました。このことは、その後の人生においても、かけがえのない財産となったと感じています。Q2:研究者を志すようになった、きっかけを教えて下さい。
修士論文を作成したことが、研究者を志したきっかけになりました。当初、修士課程を修了したのちは、就職することを考えていました。しかし、修士論文を書いているうちに、知らないこと、知りたいことが増えていき、これからも学びを続けていきたいという思いが強まっていきました。そうしたなかで、ご指導くださる先生や先輩方を手本とし、研究者を志すようになりました。

Q3:拓殖大学の印象はどうでしょうか。
教育機関として果たすべき責務に強い自覚をもち、長年にわたって、社会への貢献に力を注いできた大学であるという印象を受けました。また、校歌に謳われた「人種の色と地の境 我が立つ前に差別なし」の教えは、日本ではじめての国際大学としての伝統を物語るとともに、現在、そして未来でも変わりない意義をもつ普遍的な理念であり、とくに深く印象に残っています。Q4:現在、関心を持たれている研究テーマについて教えて下さい。
私はこれまで、近世ヨーロッパ、とくに17世紀ドイツにおける裁判制度の発展について研究してきました。17世紀のドイツは、ヨーロッパで初となる国際戦争の舞台となり、国家の復興と平和の回復が、戦後の重要な課題となっていました。そうしたなかで試みられた、裁判制度の再建と改革の過程を明らかにすることが、研究の主なテーマです。現在はとくに、法学者たちが果たした役割について着目しています。当時は、身分の高い者であっても、必ずしも法学や政治の専門知識をもっているとは限りませんでした。そこで、大学を卒業した学識者たちが、裁判制度の再建や改革に携わっていくことになります。今後の研究では、彼らの活動を追跡することで、裁判制度の発展の過程をより具体的に明らかにすることを目指しています。