政経学部NEWS
新任教員の紹介:諸田博昭准教授
2023.04.13(木)
NEWS
Q1:先生はどのような大学生活を送っていましたか。
器械体操部に所属し、週6回練習していました。体操は大学から始めましたが、競技自体が半分筋トレみたいなところがありますので、引退までには体操選手らしい体格になっていたと思います(見た目の筋肉に技が追い付いていない感がありましたが・・)。体操部の練習は体力的に非常にきつかったですが、勉学第一の方針がありましたので、自分の興味のある専門書にチャレンジする時間なども割ととれていたと思います。総じて、部活と勉学に打ち込むことができた、良い4年間だったと思います。Q2:研究者を志すようになった、きっかけを教えて下さい。
1年生後期の経済史の授業を担当していた先生が、「私が君たちくらいの年の頃には、すでに自分の人生を経済学に捧げても良いと思っていた」、「もし君たちの中に私と同じような熱意を持つ人がいるのであれば、是非ともこの世界にチャレンジしてほしい」と授業中に学生に語りかけたことがあったのですが、これが私の心を鷲掴みにしたことが直接のきっかけです。やはり熱意のある大人はかっこいいですよね。

Q3:拓殖大学の印象はどうでしょうか。
歴史があり、確かな伝統と特色を持った大学であると思います。特に文京キャンパスは立地がよく、教育・研究において非常に良い環境であると思います。Q4:現在、関心を持たれている研究テーマについて教えて下さい。
20世紀前半期の中国の金融と貨幣です。現在のような統一された貨幣や中央銀行が存在しなかった時代に、どのようにして金融機関は市場の秩序を維持していったのか、そして如何にして貨幣の信用を獲得していったのかという問題意識から、論文を書いてきました。今後は、伝統的な自生的金融機関が国家によって統制され始めたとき、彼ら主導で形成していた利子率の変動にどのような変化があったか、また、そのような変化は、中国金融市場と国際金融市場の関係にいかなる影響を与えたかなどを研究していきます。こうした歴史的な事象を通じて、貨幣とは何なのかという普遍的問題、あるいは、現代のビットコインなどの超国家的貨幣や、近年の中央銀行の独立性の低下傾向と巨額の財政出動などの現代的問題も皆さんと議論するようなことになれば素晴らしいですね。
