FACULTY OF POLITICAL SCIENCE AND ECONOMICS
政経学部NEWS

「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式を実施しました

2023.03.01(水)
NEWS  
2023年2月24日(金)に、「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式がオンライン(Zoom)により開催されました。本年度の表彰論文は、最優秀賞1編、優秀賞2編、佳作4編の合計7編となりました。
表彰式には、表彰者の他に、政経学部長、法律政治学科長、経済学科長、表彰者指導教員、奨学論文選考委員会委員長及び副委員長が出席しました。
政経学部教員からの講評においては、論文執筆には制約の多いコロナ禍という状況にもかかわらず執筆時間の管理が上手くできたこと、ゼミナール等の場を活用し専門知識の積み重ねに努めていることが分かる内容であったこと、そして、論題について瑞々しい感性を持ち真摯に取り組んでいたこと等を評価する発言がありました。
各表彰者の氏名、所属、論題、及び受賞コメントにつきましては、以下の通りです。

最優秀賞

佐藤裕太さん(法律政治学科3年)
野本駿介さん(経済学科3年)
渡辺才華さん(法律政治学科3年)
「イタリアと黒死病-ミラノに着目して-」(論文要約)

この度は、最優秀賞という大変名誉な賞をいただき誠にありがとうございます。私たちが執筆した論文は、昨年12月に行われた福岡県の久留米大学さんとの合同ゼミに向けて作成したものでした。その流れで、合同ゼミで得られた知見を反映させながら修正し、今回の政経学部奨学論文に応募させていただきました。
本稿では、14世紀イタリアの黒死病を取り上げました。昨今、コロナウイルス感染の影響により、人間社会の在り様が大きく変わってきています。それは黒死病時代でも同様のことでした。私たちは、これまで黒死病研究であまり言及されていなかった感染が抑えられた地域に着目しました。それが、イタリアのミラノでした。感染が抑えられた可能性があることを知り、その要因を政治面から検討していきました。
私たちはこの論文執筆を通して、グループワークの大変さを理解しました。個人研究とは違う面での、苦悩もありました。しかし、ゼミナール指導教員である高見先生のご指導により、執筆することができました。心より感謝申し上げます。そして、このような素晴らしい経験を卒業論文執筆にも活かせるように、日々精進していきたいと思います。
「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式0佐藤 裕太さんの表彰の様子
「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式1渡辺 才華の表彰の様子

優秀賞

渋谷 龍太郎さん(経済学科4年)

「新潟県新潟市北区におけるスマート農業の役割と効率的なスマート農業経営」

この度は私の論文を優秀賞に選んで頂き、誠にありがとうございます。
私の所属する高橋ゼミでは、食と農をテーマに研究を行ってきました。この論文を書くきっかけは、大学生活の大半がコロナウイルスの流行と重なり、出身地である新潟に戻り実家でオンライン授業を受けながら、実家の稲作を手伝っているうちに既存の研究で語られている理想的なスマート農業と実際の現場のスマート農業のギャップに違和感を覚えたことにあります。研究を通して日本の稲作が盛んな地域でも単純作業に対する補助程度の技術しか普及しておらず「スマート農業」という言葉だけが一人歩きしていると感じました。
食と農に興味があり、「自ら調べ、自ら考える」という言葉に惹かれて三年間在籍させていただいた高橋ゼミでこのような作品を残すことができて大変満足しています。改めて、ご指導いただきました高橋先生に感謝申し上げます。卒業後も食と農に関わる仕事に就くので、「自ら調べ、自ら考える」ことを念頭に置きながら、社会人としてのキャリアを積んでいきたいと思います。
「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式2渋谷 龍太郎さんの表彰の様子

首藤 夢生さん(経済学科4年)

「フードデザートエリアにおける移動販売の福祉的役割と持続可能性」

この度は、このような素晴らしい賞をいただき誠にありがとうございます。
本論文では、フードデザートエリアの移動販売に焦点を当て、期待される役割と持続可能性を調査しました。この論文は、自分の産まれた大分県での食生活に興味を持ったことが執筆したきっかけです。近年、少子高齢化の影響からフードデザートエリアが増加し、そこには食料不足だけではなく様々な社会問題があるため、その解決策として移動販売を取り上げました。
調査を進めるにあたり移動スーパーふくろう便の工藤さんや利用者の方々並びに豊後大野市の市役所役員の方々を対象に聞き取り調査を行わせていただき、本当に多くの方々の協力があってこの論文が執筆できていることを実感しました。
そしてこの論文を完成させることができたのはテーマの設定や文章の書き方などの基礎的なところからご指導していただいた高橋先生のおかげです。この論文の執筆にあたり協力していただいた多くの方々にお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式4首藤 夢生さんの表彰の様子

佳作

岸谷 拓海さん(経済学科4年)

「環境負荷軽減と食料安全保障をふまえた食料自給率向上の有用性について」

この度は政経学部奨学論文の賞をいただき誠にありがとうございます。今回は「環境」、「食料安全保障」、「食料自給率」の3つのキーワードで論文を書かせていただきました。「環境」については、環境問題が世界の課題として取り上げられるなかで、カーボンニュートラルに取り組む国も続々増えてきました。環境意識が重要な時代になっている今、「環境」について考えてみたいと思いました。また、「食料安全保障」については、コロナの台頭や、ロシアのウクライナへの侵攻、円安による国民の生活の圧迫など、日本ないし、世界が脅かされる事態が立て続けに起こりました。今後も、世界の緊張はまだまだ続いていくと考えられるとともに、価格を左右する金利の変動とも向き合っていく必要があります。その中で、生きていく中で必要な食料を安全に確保することが重要になると思い、論文に取り入れました。また、「食料自給率」については、世界と比較すると低い水準の食料自給率について、「環境」、「食料安全保障」の2つのキーワードをふまえたうえで、食料自給率を向上させる必要があると考えました。今回、執筆した中で様々なことが学べたのでとても良い経験になりました。
「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式5岸谷 拓海さんの表彰の様子

清藤 光希さん(法律政治学科4年)

「日本語文として能く整った文章 『芥川龍之介「鼻」』論」

この度は私の論文を選出いただきありがとうございます。
二年生から村上ゼミで先生にご指導いただいた成果がこのような形で見え、ゼミに入ってよかったと感じています。
それは、私が村上ゼミに入った理由の一つに上手い文章を書けるようになりたいという動機があったからです。
現在我々が上手い文章とするのは実用上において解り易くまとまり、解釈の幅のない文章で、初等教育からそのような訓練をされます。
しかし、文豪たちの文章はそれだけではないと皆気づいているはずで、それをなぞるべくある時には難しい語句を、あるときは雅とされる言い回しを使ってみるものの付け焼き刃のような感、一結杳然のない似て非なるものにしかならないのが毎度でしょう。
二年生三年生そして四年生と文学を学び、今回文豪夏目漱石の、その理想とする文章の姿を明らかにしたことで、文章執筆における踏まえる要素と目指すべき到達点を見極められたと思います。
とはいえ、それを実践するにはさらなる勉強を要することは明らかでありますから、これで満足することなく引き続き文学の学びを続け、能く整った文章を自家薬籠中の物とすべく精進して行きます。
この度は誠にありがとうございました。
「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式6

瀬谷 大翔さん(法律政治学科4年)

「坂口安吾『桜の森の満開の下』論 ―消える山賊と退屈―」

この度は佳作に選出して頂き、誠にありがとうございます。今回の論文は、村上先生から多くのご指導や、同じゼミ生との切磋琢磨によって完成したものと考えています。そのため今回の結果について、深く感謝を伝えたい気持ちがあります。
本論文は、三年間ゼミナールに所属したことの集大成として提出させて頂きました。題材に『桜の森の満開の下』を選んだ理由としては、以前本作品を読み素晴らしい作品であると感じたため研究を行ったものの、至らない点が多く見つかる研究となったため、より良い研究を行いたいと考えたことが主となっています。本作品は多数の先行研究が存在するため、それらを読んだ上で自身の研究を行うことについて、非常に苦労を重ねました。途中自分の思い通りにいかないことも数多くありましたが、その度に村上先生にご相談したり、他のゼミ生との意見交換を行ったりしたことで、論文を完成させることができました。この経験は、人生の大きな糧になったと感じています。
改めまして、執筆の際ご指導や論文の添削を行って頂いた村上先生、共に学び、論文を執筆したゼミ生、本論文を評価してくださった審査員の皆様に、感謝の気持ちを述べさせて頂きます。誠にありがとうございました。
「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式7瀬谷 大翔さんの表彰の様子

三松 幹弥さん(法律政治学科3年)

「『英領マラヤの政治経済構造』~プラナカンが果たした役割~」

この度はこのような賞をいただき、ありがとうございます。論文執筆にあたり、指導教授の井上先生には進捗状況を確認していただく中で鋭いアドバイスをいただきました。改めて感謝申し上げます。夏頃に私の研究と一見関係ないような1942年に出版された蘭印経済史に関する本を参考文献として紹介していただいた際には、意図がつかめませんでしたが、読んでいくうちに論文の根幹となる部分を発見した体験は非常に印象的な出来事でした。また、受賞に至る過程では、私が2年間の課程を修了した桂太郎塾での学びや日々の講義で培ったものの見方や考え方など、大学の学びの中で多くの刺激を受けました。
近年「プラナカン文化」として脚光を浴びるようになったものの、プラナカンという民族がマレーシア・シンガポール政治経済に与えた影響について焦点が当たることが少ないと感じたことが研究動機でした。本論文を執筆して、華僑・華人という「移動」してきた人々がその地でどう「定住」するか、という点が、現在のボーダーレス社会にも通じる生き方であると改めて実感しました。
今回の受賞で満足せず、より高い目標に向けて今後も挑戦し続けたいと思います。
「2022年度政経学部奨学論文」の表彰式8三松 幹弥さんの表彰の様子