FACULTY OF POLITICAL SCIENCE AND ECONOMICS
政経学部NEWS

松井ゼミ「ITと国家・企業・ビジネスについて考える」研究発表会

2019.12.11(水)
ゼミ  

松井ゼミではIT分野に関心を持つ学生が多くなったこともあり、本年度はITをゼミの中核的なテーマとしてきました。2019年の総括行事としてゼミの研究発表会(学部・大学院合同)を12月10日に実施、政経学部の複数の教員やゼミ生の方々にも参加頂きました。 

本年の6月に「IT時代の企業像を考える研究会」を実施していますが、今回の研究発表会は続編という位置付けとなります。担当教員として、今回の研究発表に際して3つの論点を設定しました。第1の論点は、ITと国家の関係(協調と対立の側面)、第2の論点は企業のパーツ化、第3の論点はVUCA時代の企業戦略というものです。 

最近、不確実性を象徴する用語として、VUCAという表現が良く使われるようになっています。VUCAとは「変動性」(Volatility)、「不確実性」(Uncertainty)、「複雑性」(Complexity)、「曖昧性」 (Ambiguity)の4つの単語の頭文字をとったものです。このような状況では自社のポジションを柔軟に変更しながら変化に対応していくことが、企業戦略において大変重要になってきています。

担当教員による3つの論点の設定担当教員による3つの論点の設定
ゼミは現在5学年(学部が3学年、大学院が2学年)にまたがっていますが、複数学年のゼミ生(全て個人単独で9名)が3つの論点に関連したテーマで発表を行いました。教員も含めて合計10名、2時間半に及ぶ「駅伝リレー」となりました。
現在のゼミでは『ゼミのプラットフォーム化』を目指していて、大学院生の学部ゼミへの参加、複数学年によるグループワークの実施など、学年を超えたゼミ生の相互交流を重視しています。ゼミの一体化や相互の刺激などで顕著な成果が見られ、教員にとっても毎回のテーマ設定やメンバー構成を考えることはノウハウの蓄積につながっています。
 
今回は政経学部から様々な分野の教員やゼミ生に参加頂きましたが、今後も学部の特徴である学際的・複合的な学びを生かせるような取り組みを続けてゆきたいと考えています。

研究会の発表テーマ

学年テーマ
大学院2年 日本におけるシェアリングエコノミー発展の可能性
大学院1年 台湾の経済発展におけるIT産業の役割と課題
 ネットとリアル ~O2Oビジネスモデルの観点から~
 ITと中国の今後の企業の在り方(国営・民間企業の対比)
学部3年 GAFAの戦略・ビジネスモデルの対比と今後
 ユニコーン企業の光と影
 ブロックチェーンの事例・可能性と課題
学部2年 中国経済の発展のダイナミズムとITの役割
 インドの経済発展の歴史とITの役割