政経学部NEWS
新任教員の紹介:土屋志穂先生
2019.05.14(火)
ゼミ
Q1:先生はどのような大学生活を送っていましたか。
大学で国際法、行政法といった公法分野の法律学を中心に勉強しているかたわら、模擬国連というサークルでいろいろな国家の代表になって国際問題を調べたり、議論したりしていました。そのほかにも法律事務所や塾など様々なアルバイトもして充実した4年間でした。

Q2:研究者を志すようになった、きっかけを教えて下さい。
もともと国際連合の職員になりたかったので大学院に進学するつもりだったのですが、学部で村瀬信也先生のゼミに所属し、人の「権利」について国際法に基づいて分析したいとご相談したところ、Edwin M. Borchard, Diplomatic Protection of Citizens Abroad, (New York: Banks Law, 1915)というご本をいただきました。当時の私には当然難解すぎて読めずとても悔しくてこの分野を研究したいと思ったことがきっかけです。Q3:拓殖大学の印象はどうでしょうか。
学生が皆熱心で、素直に学問に取り組んでいるという印象でした。キャンパスは綺麗で学習環境としても最適だと思います。Q4:現在、関心を持たれている研究テーマについて教えて下さい。
国際法では「人」はとても弱い存在ですが、その「人」にも権利が認められる世紀になりました。ところが、その権利が踏みにじられたとき、どのように権利に対する侵害を回復するのかの成熟したメカニズムを国際社会は持つことができていません。そんな国際社会にあって「人」の権利は国際紛争解決手続の中でどのように回復されるのかを包括的かつ理論的に分析することが今の研究テーマです。Q5:先生の授業を受講する学生に伝えたいことは何でしょうか。
国際法は様々な国の共通言語であると共に、各国の国内法の特徴がよくブレンドされていると考えます。国際社会の一員をこれから担う皆さんにとって、国際社会の考え方を法的に学ぶということは、多様な価値観を内包する社会において有用な考え方を提供してくれるでしょう。決して難しく考えすぎず、国際法というワールドに触れてみてください。
