HOME政経学部NEWS
2015年11月09日ゼミナール

【政経学部】7ゼミ合同で、最高裁判所大法廷で行われた注目の裁判を傍聴しました

2015年11月4日に、政経学部の7ゼミ合同で、最高裁判所大法廷で開かれた裁判の傍聴を行いました。この日の裁判では、女性のみに6か月間の再婚禁止期間を定める民法733条の規定の違憲性が争われている事件と夫婦同氏を定める民法750条の規定の違憲性が争われている事件についての弁論が行われました。

この2つの裁判は、幅広いテーマを含んでいるだけでなく、私たちの日常生活にも大きく関わるものであり、各種メディアでも大々的に取り上げられている、注目度の高い事件です。そこで、政経学部のゼミや授業を横断して学生に参加を呼びかけ、傍聴へ行くことにしました。

20151104_seminar01

テレビ朝日の取材を受ける学生

当日は、小竹聡ゼミ(憲法・ジェンダー法)、椎名規子ゼミ(民法・家族法)、守山正ゼミ(刑法・刑事政策)、奥田進一ゼミ(民法・環境法)、杉浦立明ゼミ(労働経済学・社会政策論)、高橋雅人ゼミ(憲法・行政法)、長友昭(民法・中国法)から40人ほどの学生が集まりました。学生は事前に配付した資料を所属のゼミや履修中の授業、あるいは自分自身で予習してから傍聴に臨みました。また、小竹先生、椎名先生、高橋先生、長先生は実際の傍聴にも参加して、学生からの質問などにも答えていました。傍聴後には、参加学生がテレビ朝日やOurPlanet-TVなどのメディアの取材を受けました。
 

そして、国立国会図書館専門調査員である憲法学者の棟居快行先生も傍聴にお見えでした。傍聴の席で小竹先生や高橋先生と再会したことがご縁で、普段は見学することのできない国立国会図書館の内部の見学を引率していただくという貴重な機会も得られました。
以下では、参加学生のレポートを基に当日の様子をお伝えします。
 

法律政治学科3年 近藤礼任

今回の行事では、初めてのことばかりでとても印象に残っています。特に印象に残ったものはやはり最高裁判所でした。最高裁判所に入るのは人生初でした。最初は正義の女神の石造を見る余裕もありましたが、傍聴席に座り開廷時間が近づくにつれて、段々と多くなるカメラマンに世間の注目があると感じ、緊張を隠せませんでした。「開廷します」の一言により弁論が開始されますが、法廷には電子機器等の持ち込み不可のため、上告人と被上告人それぞれの弁論を聴く時は、己の耳だけを頼りにして常時集中しなければならず大変でした。

裁判は午前と午後の2回ありました。私はそのどちらも傍聴できたため、弁論を直に聴くことができました。午前は女性の再婚禁止期間についてであり、これは私が今回の行事に参加しようと考えたきっかけでした。私は高橋雅人ゼミに所属しており、今度のゼミ発表で女性の再婚禁止期間について取りあげようと考えていたので、まさに渡りに船でした。上告人の弁論を聴き、諸外国の実例やDNA鑑定の有用性、また憲法は生きた法であり時代変化に対応すべきだという意見に、私はなるほど思いました。被上告人の意見である国家賠償法の1条1項の解釈の問題やDNA鑑定は一般的ではないという意見に、そう反論するのかと感じると同時に憲法に対する保守的な意見が耳に残りました。

午後は夫婦同氏の事件でした。上告人が多人数であり、苗字を変える苦痛を次々と訴えました。その中で、一番印象的だったのが「もし次の日から苗字を変える状況になり自分という存在がなくなったらというのを考えてみてください」という意見です。「考えてみてください」という問いかけは、未婚である私にとっても深く考えさせられるものでした。そして裁判所を出るとインタビュアーがたくさんいました。私も感想を聞かれたのですが、まだまとまっていなかったため、たどたどしく答えてしまったのが一番の心残りでした。次回があれば今度はしっかり答えたいと思いました。

最後に、今回の行事は私一人であったら緊張ばかりしていました。しかし、皆で行くことにより意見交換や感想を述べ合うことができました。また、先生方のおかげで裁判所だけではなく、国立国会図書館や憲政記念館を見学するという貴重な体験もできました。法律政治学科の人は勿論、裁判に興味がある人は是非参加して欲しい行事だと感じました。

 

20151104_seminar02

20151104_seminar03

学生の声(一部抜粋)

法律政治学科3年 嶋田優花(奥田ゼミ)

今回私は、午前に行われた女性の再婚禁止期間についての弁論を傍聴しました。初めて裁判の傍聴をし、緊張しましたが、実際の裁判の弁論の様子を知ることができ大変勉強になりました。裁判ではお互いの主張を直接聞き、現在の法律の問題点は何なのかを具体的に知ることができました。また、判決はどうすべきなのか深く考えることができました。この機会を大切にして今回の裁判の動向や、その他の裁判について興味を持っていきたいと思います。
 

法律政治学科3年 三浦智佳(奥田ゼミ)

私は、女性の再婚禁止期間についての裁判を傍聴しました。初めての裁判傍聴で少し緊張もありましたが、とても貴重な経験になりました。この経験をこれからの大学生活にいかしていきたいと思います。また、国会図書館の見学では、一般の人が立ち入ることができない場所まで見学させていただきました。とても有意義な1日を過ごすことができたと実感しております。このような機会を与えてくださった、先生方に感謝しております。本当にありがとうございました。またこのような機会がありましたら、是非参加させていただきたいと思います。
 

法律政治学科3年 金澤瑠美(奥田ゼミ)

今回初めて裁判を傍聴して、裁判所というと堅苦しいイメージを持っていたが、案外、誰でも気軽に傍聴できるものなのだと知った。法廷内はテレビなどで見るよりもかなり、迫力も緊張感もあったが、弁論は淡々としていて、想像よりもあっさり終わった印象だった。普段の生活の中ではあまり考えもしなかったが、毎日のように様々な裁判が行われているのだということは改めて実感させられたし、法律を学ぶ学生として、法を取り扱う場を実際に見ることができたのは、とても貴重な体験だったと思う。
 

法律政治学科2年 福島夏美(高橋ゼミ)

最高裁の裁判傍聴という貴重な体験ができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。今後、この経験を活かしてさらに勉学に励みたいと思います。
 

法律政治学科2年 楠ののか(高橋ゼミ)

初めての裁判傍聴は緊張しましたが、いい経験になりました。これからも積極的に参加していきたいと思います。
 

法律政治学科2年 藤田諒(長ゼミ)

今回、世間が注目する、「女性の再婚期間の合憲性」と「夫婦別姓制の合憲性」に関する裁判の傍聴に参加させていただきました。どちらとも憲法違反を問う裁判であり、めったに開かれない大法廷での裁判を傍聴できたことに、とてもよい経験ができました。
ただ唯一、夫婦別姓に関する裁判については、抽選に外れてしまい、傍聴できなかったのが悔しかったです。判決こそは、傍聴したいという思いで今後下される結果に注目してみたいと思います。
 

法律政治学科3年 佐々木育絵(長ゼミ)

今回、初めて裁判を傍聴し裁判の進め方や口頭弁論を間近で拝見することが出来ました。
夫婦別姓についての最高裁大法廷の弁論ということで多くの傍聴希望者・報道陣が集まっていました。結婚したら苗字が変わってしまうということに今まで何の疑問も持たずに生きてきましたが、苗字が変わることで困ったり精神的苦痛を受けたりする人がこんなにもいるのかと衝撃を受けました。夫婦別姓について考えるとてもいい機会になりました。また、このような貴重な裁判を傍聴できいい経験になりました。今回の裁判の判決もぜひ傍聴したいです。
 

法律政治学科3年 内田大貴(長ゼミ)

今回は、初めて最高裁判所の大法廷に傍聴をしに行きました。自分でも興味があった裁判だったので、朝早く並びました。そのおかげで、傍聴券をもらい中へ入ることができました。他の裁判とは違い、とても緊張感ある場所でもありましたが、メディアの方々がたくさん来ていたことに何よりも緊張し、落ち着きませんでした。年度内には、判決が出るそうなので、また傍聴しに行きたいと思います。
 

法律政治学科4年 鴨狩和輝(長ゼミ)

女性の再婚禁止期間について、今回の裁判傍聴で感じたのは、この法律ができた当初であればその意味も理由もあったが、科学が発達した今となっては子どもの親が誰かはすぐ特定できるわけで、離婚後一定期間内に生まれた子どものDNA鑑定を必須にすれば父子関係の争いは無くなると考えられる。だから再婚自体を禁止する必要性はないのではと感じた。
裁判を傍聴することによりまた、よくこの裁判と向き合うことによって、この問題について深く知り考える良い機会となった。

TOOLS