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2015年09月16日NEWS

【政経学部】 国内環境演習(北海道)

政経学部では2015年8月19日~25日の日程で、9名の学生が参加して拓殖大学北海道短期大学のある北海道深川市で国内環境演習を実施いたしました。
 

初日に拓殖大学北海道短期大学の村上良一先生よりレクチャーを受け、北海道農業の現状を学び、さらにもし日本がTPPに加盟すれば北海道農業はどうなるかといった問題について学び、討議をしました。さらに東田修司先生の案内で深川市にある拓殖大学北海道短期大学のキャン パス内の農場を見学し、本学の農場を使った研究の一端を学習しました。
 

2日目からは3班に分かれて深川市周辺の妹背牛町や沼田町で農作業体験をし、農家の方々への聞き取り調査も実施しました。  深川周辺は北海道有数の米作地帯です。米価の下落が止まらない中、農家はどのようにして活路を見いだそうとしているのか、また、政府が進めているTPP加盟や農協改革などの国政課題について、農家の方々はどう考えているのかなど、学生たちは各自インタビュー調査を試みました。
 

いずれも日ごろの机上の勉強では得ることのできない貴重な学習の機会でした。受け入れて下さった農家の皆様、ありがとうございました。

参加学生の声

経済学科3年 若杉直哉

私自身、実家が農家なので身近に農業があったこともありとても興味がありました。一週間の研修の中で多くのモノを得られたと感じています。特に農作業実習と聞き取り調査からは多くのことを学べました。農業者からの直接の声を聞くことで新聞や書籍からはわからない現在の日本の農業の実態の一部を現実的に聞くことができました。農家の人の話の中で百姓とは百のことを知らなければできないそれは色々なことを知らなければならないということで農業に限らず何をやるにも大切なことだと言われました。これから就職活動や今後将来を考える中で根本的なことを考えさせられる良い機会になりました。

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花の収穫作業
経済学科 2年 志村優希

私がお邪魔させていただいた中易さんは、水田の20ヘクタールのうち、10ヘクタールで「飼料米」を栽培されているお宅でした。飼料米とは、家畜のエサとして使用されるお米のことで、普通のお米を作るよりも費用が安く済み国から補助金が出るため、現在農家の方々の間で注目されている作物です。中易さんのお宅では数十年先をも考え、前々から飼料米を栽培していたそうです。お話を伺うと、「米だけを作っていてはダメだ。自分たちのことだけではなく、その次の世代次の世代と見据える事ができなければ農家は勤まらない。」と仰っていました。先見の明を一番持っているのは、国会議員や企業の社長ではなく農家の方々なのかもしれません。

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農場で飼育しているポニーに餌をあげる
経済学科2年 星安希乃

私が一番印象に残っていることは、農家への戸別所得補償制度のことです。民主党政権が最初面積あたり一律に所得補償する制度を導入したが、自民党政権で廃止になる方向になっていることについてお聞きしたところ、維持はしてほしいが農業に関して何かをしようという探究心がなくなるとおっしゃっていました。確かに農家の方にとっては日本のお米の消費も減少し、価格も安くなっている中、所得補償制度はとてもありがたいものだと思います。ですが、その制度に甘えてしまい農業の技術は進歩しないとも思いました。2017年~2018年に廃止になると言われており、そこでファームステイ先の農家の方は、稲作をして稲刈りまでの夏の間、観賞用かぼちゃを育てることを決めたそうです。意外とそう思っている農家は少なくないのだなということに私はとても驚きました。

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ハロウィーン用のカボチャを収穫して絵も描いた!受け入れて下さった佐々木さんご一家とともに。
経済学科 2年 江田唯奈

私はこの研修に参加するまで農政改革は必要だと思ってきた。農協にとっては米価が高いとコメの販売手数料収入が高くなるうえ、農家に肥料、農薬や農業機械を高く売れる。つまり、農協の収益が高い価格維持とリンクしているのである。
しかし私がファームステイさせていただいた佐々木さんはこう言ったのだ。「農協は農家にうまく溶け込んでいる。それに農協がなくなったら直接販売などして例えば1300袋もの米を自分たちで売り切れるとは到底思わない。それに農業に必要な土地をうまく提供してくれているのも農協なんだよ。」
農家の方の声を直接聞くことで見えていなかった部分や新たな考え方が生まれた。私は小さいころから都心に住んでいたため、農業という産業に直接触れることが少なかったために、農業になじみの薄い、関わりの少ない人たちの目線でしかこの問題を認識できていなかったのだと思う。今回の北海道農業短期研修で「現場の方の考えと私たちの考えは大きく異なっている。」と感じた。
 

経済学科 2年 後藤和貴

北海道に行くまで、広大な大地で作っているからこそ儲かっているのだと考えていましたがまったく違いました。それぞれの気候・土壌を考えて今の農業スタイルができたのだと村上先生の話と農家体験でわかりました。北海道の進む方向性は、今のままでいいと思います。しかし、お米農家をやっている人たちは、TPPで大きな打撃を受けて農家をやめざるをえない状況に陥るでしょう。そのような人たちを守る政策を考えることが北海道農業を守る一番の手段だと思います。
私はこの環境演習に参加して、より一層農業は経済学だけで考えられるほど単純なものでないと感じました。そして、この国の農業をどのように工業と折り合いをつけつつ守っていかなければならないのか真剣に考えていかなければいけないと思います。そのために、どのようなことができるのか自分なりの答えを在学中に見つけていきたいと思います。

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美瑛町の青い池で集合写真
美瑛町には拓殖大学OBの風景写真家・前田真三氏の写真ギャラリー「拓真館」があり、あわせて見学しました。

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