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2013年12月03日ゼミナール

【政経学部】浅野ゼミナール ICU院生と合同で防衛省見学ツアー報告

11月13日、浅野ゼミナールではICUの大学院生と合同で、防衛省見学ツアーに参加しました。文京キャンパスC館屋上に登ると南西に防衛省市ヶ谷駐屯地にあるアンテナを間近に見ることができます。茗荷谷から防衛省までは、電車と徒歩で約30分程で行ける距離です。こんなに近くても、防衛省を訪問する機会は滅多にありません。今回のツアーは大変貴重な体験でした。


今回のツアーで主に見学したのは次の4つです。

  1. 東京裁判の法廷として使用された講堂
  2. 天皇陛下が玉座へ上る為の特別な階段
  3. 三島事件の現場
  4. 記念館へ送られた寄贈品

防衛省正門から入り庁舎A棟の前を通り記念館へと向かいます。防衛省市ヶ谷駐屯地にはAからEまでの5つの庁舎と殉職自衛官慰霊碑、旧日本軍の記念碑があるメモリアルゾーン、市ヶ谷記念館があります。市ヶ谷記念館は防衛省本省庁舎A棟のある場所にあった「1号館」の一部を同駐屯地内薬王寺門付近に移設復元したものです。旧1号館は、陸軍士官学校本部として建設され、大本営陸軍部・陸軍省・参謀本部などが置かれていた建物です。また、同館講堂は東京裁判の法廷として使用されました。さらには1970年に三島事件の現場にもなった場所で有名です。



東京裁判の法廷として使用された講堂

市ヶ谷記念館は、東京裁判当時の建物を移動し復元したため、記念館内にある東京裁判の法廷として使用された場所をリアルに見学できます。この講堂には様々な建築技法が施されており、例えば天皇陛下が座られる玉座から見てすべてのものが陛下の目線よりも下になるように特別な建築技巧が施されています。他にも刺繍、床板、壁の細部に至るまで職人の意匠が凝られた作りになっています。

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壇上から講堂を見渡す学生たち

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壇上から見た講堂。特殊技巧により正面の入口が低く見える

天皇陛下が玉座へ上る為の特別な階段


天皇陛下が玉座へ上られるための階段は当時、天皇陛下専用とされていました。この階段にも特別な技巧が施されています。まず、階段を上る際は上りやすくするために最下段は凸形、上段から三段までは、滑らないように凹形になっています。こういった細かいところへの配慮を見ると、日本人のさりげない気遣いを垣間見ることができます。今回は私たちも特別に、階段を上らせていただき陛下の気分を体験することができました。
 

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天皇陛下専用の階段を体感

三島事件の現場

1970年11月25日に日本の作家、三島由紀夫が、「楯の会」とともに益田兼利・東部方面総監を人質にとり、憲法改正を訴えた後に割腹自殺をした場所が、防衛省市ヶ谷駐屯地内の市ヶ谷記念館内に残されています。下の写真の部屋には三島由紀夫が機動隊との応戦の際に刀を振り回した時の刀傷や、三島が割腹自殺をした場所があります。事件から43年が経った今の日本でも憲法改正の議論が行われていることを考えると、三島事件とは何だったのか、改めて考えさせられました。

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記念館へ送られた寄贈品

記念館には有志によって寄贈された軍服や軍刀、硫黄島から送られた手紙、東京裁判の際に使われた大きな地図、東京裁判の様子を伝える写真、昭和天皇や東條英機元首相など3800人もの日本の指導者が一堂に会している写真など、戦争に関する貴重な歴史資料が展示されていました。

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実際に使われた軍服

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本物の軍刀

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庁舎の説明を聞く学生たち

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記念館前で集合写真
今回の防衛省見学ツアーは様々な国から日本に留学しているICUの大学院生と合同で行い交流することにより、日本の歴史や戦争に関して海外からはどのように見えるのかを知る機会を得られ、大変内容の濃いツアーとなりました。
以下は参加した浅野ゼミ生の感想です(文責:経済学科3年 北島啓喜)




ゼミ生の感想


法律政治学科4年 財田裕斗

今回防衛省を訪れ、自らの肌で歴史を感じることができたのは大変貴重な経験でした。特に防衛省の敷地内にある市ヶ谷記念館で、かの有名な三島由紀夫氏が自刃する直前に付けたとされる刀傷を間近で見られたのはとても印象深いです。

また記念館には、実際に極東国際軍事裁判が行われた大講堂が建材もそのままに移築されており、その大講堂に展示されていた第二次世界大戦に関する様々な資料も鮮明に記憶に残っています。その中でも、映画「硫黄島からの手紙」に登場する栗林忠道中将が書き残した直筆の手紙には、第二次世界大戦は決して遠い過去の出来事ではないと改めて認識させられるような近代的な内容が書かれていたことに驚きました。

私はこの見学ツアーで、戦争や平和に対して考えを今まで以上に深めることができました。そして、これから社会で生きていく中で自分の意志や信念を強くもつ事が大切だと感じました。

 

経済学科4年 岸美穂

昨年度の国会見学に引き続き、今年度は防衛省見学に参加しました。歴代の軍服や戦争時の降伏要綱、東京裁判で使われた世界地図など、非常に貴重な資料を間近で見ることができました。また、今年度の見学は国際基督教大学大学院の留学生との交流も兼ねており、英語を交えての会話など、有意義な時間となりました。来年度以降もこのような機会を設けていただけたらと思います。

 

法律政治学科3年 小嶋宰

今回の防衛省ツアーは、当時の建材を利用して建てられた市ヶ谷記念館や、防衛省の施設の一部を見学するものでした。市ヶ谷記念館には東京裁判で実際に使われた資料の原本などが展示されており、現役の士官の方に案内していただきました。玉座への階段に触れたときは、日本の技術力の高さを体感することができました。

省庁を見学する機会を得たのは政治学を専攻する者として貴重な体験でした。今回の課外活動を通して、日本の行政に一層興味がわきました。

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